4-1職場での難聴の伝え方

4.難聴の伝え方

ここでは正解のない「中度難聴の伝え方」について一緒に考えていけたらと思います。

できれば難聴のことを言いたくない、できるだけ隠しておきたいと思う人もいると思います。私自身も難聴のことを職場の人に伝えるのはとても迷いました。

ただ伝えずにいても会話中に聞き取れていないことや何か違和感があることが周りの人には少しずつ伝わっていきます。

だからこそ「自分から伝える」という選択肢はとても大切だと思っています。

大切にしたいこと

私が難聴を伝えるうえで大切にしたいのは

  • 必要以上に自分の難聴を卑下しないこと
  • 相手に完全に理解してもらおうと思わないこと

です。

・卑下しない

自分が難聴であることは誰かが悪いわけではありません。

もちろん自分自身が悪いわけでもありませんし、なりたくて難聴になった人はいないと思います。「私は聞こえないんだ!」と開き直る必要はありませんが、「聞き取れなくてごめんなさい」とまでは思わなくてよいと思います。

そう言いながらも補聴器をする前までの私はずっと「聞き取れなくてごめんなさい」と思っていましたが思っていても何も解決しないししんどいだけでした。

・完全には理解できない

周りの人たちはこれまで難聴者と関わる機会がなければ難聴について詳しく知らないのは当然のことだと思います。簡単に説明しても詳しく説明しても伝わり方や反応は人それぞれ違います。事情をすぐ理解しようとしてくれる人や、とても心配してくれる人もいます。

また特に気にせず接する人もいます。

相手の反応に一喜一憂してしまうと身が持たないので「伝わらなくて当然」くらいに思っていると気持ちが楽だと思います。

職場での難聴の伝え方を考える

例えば入社したときや部署異動などで自己紹介をする機会があれば私は次のように伝えるのがよいかなと思います。

「耳が悪くて補聴器をしています。近くでこちらを見ながら話していただけると、口元を見ることができるので比較的聞き取りやすいです。聞き取れなかったときは聞き返すことがありますので、お手数をおかけしますがよろしくお願いします。」

ここまで話せば「この人は耳が聞こえにくいんだ」と伝わると思います。

特に上司や仕事で頻繁に関わる人には早めに伝えておくとその後の仕事がしやすくなると思います。可能であれば話をする際上司からも一言添えてもらったりするのも一つの方法だと思います。

ただ「難聴」というのはそもそも個人的な話なのでみんなの前で言いづらければ、

「耳が少し聞こえにくいです」

と伝えるだけでもいいと思います。

その後仕事を一緒にする中で必要になったときに、

「こういう話し方をしてもらえると聞き取りやすいです」

「後ろから話しかけられると気づかないことがあります」

など、少しずつ具体的なことを伝えていくと自分も周りも心理的な負担が少ないかもしれません。

軽度、中度難聴者と会話をしていると「思っているより聞き取れるんだね」とか「全然大丈夫じゃん」と言ってくる人もいます。

全く聞き取れなかった時や遠くから呼ばれて反応できなかった時などに「あ、だからわざわざ言ってたんだ」という反応をしますので伝えておくとトラブルを回避しやすいです。

難聴の伝え方に「これが正解」というものはありません。

自分が無理をしすぎず仕事をしやすくするためには何を伝えればいいのか。

周りは何を知っていた方が業務に支障が出ないのか。

自分に合った伝え方で周りと関わっていけたらよいと思います。

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